今までに、約10人のドイツ語教師からドイツ語を習ってきました。
一番最初に誰に習うかでドイツ語に対する印象が決まりますが、相性の良い先生と出会えると語学学習は楽しくなりますよね。総じてプライベートスクールの方が良い先生が集まっている気がします。(つまりVHSなどは当たりハズレが大きい)
私が初級〜中級前半(B1)までで感じるいいな、と思う先生はこんな感じ。
- 基本的に優しい
- 滑舌よく、話すスピードが速すぎない
- 簡単な単語に言い換えて喋ってくれる
- そのレベルまでの文法のみをできるだけ用いて喋ってくれる
他に加えて言うなれば、
- 授業時間内に練習問題をよくやる
- 二人、三人組でのグループワークやロールプレイング、クラス全体でゲームをする
- ドイツ語だけで授業を解説してくれる
- 宿題を全員で確認したり、渡すとキチンとチェックしてくれる
- 日常的なテーマでフリートークの時間を用意する(△)
こんなところです。ひとつずつ簡単にコメントを書きます。
個人的にいいと思うよいドイツ語教師
基本的に優しい
モチベーションに関わります。厳しい方がある意味身につくかもしれませんが、私はどうせなら楽しく勉強したいので優しい方がよいです。厳しい方が合うかどうかは人それぞれかな。
滑舌よく、話すスピードが速すぎない
滑舌が悪いのは語学の教師として論外ですね。ガンバッテクダサイですね。幸い滑舌が悪い人には出会ったことがありません。ドイツネイティヴの話すスピードはかなり早いですが、少なくともB1までは速くある必要はそこまでないと思います。ただ、語学学習において、教師や、リスニング問題や教材のCD以外にも、様々な人のドイツ語を聞くのはとても大事です(と一番最初に習った先生が言ってた)。今まで出会ったことあるのは、概ねこのようなタイプ。
- 大きく明瞭な声と口でゆっくり話す
- 大きな声ではないが、明瞭に話す
- 大きく明瞭に、速すぎないスピードで話す
簡単な単語に言い換えて喋ってくれる
日本語でも、同じ「書く」という言葉に対して、記す、述べる、など様々な言い回しがあると思います。初学者が理解できる単語を用いて話してくれる教師はとてもよい。
簡単な単語で言い換えて話し続けてもらうのは後々自分の身になるのかどうか、ということになるかもしれませんが、そこはドイツ語のレベルが高くなれば、話す内容も自然と難しい単語が増えてくるだろうと個人的には考えています。更に言えば、教科書が難しい単語になるので自然と学習者の身につくんじゃないかと。そもそも、ドイツ語初心者はみんな、始めは先生がなに言ってるかサッパリ分からないんだから、授業についていけないつまづきは学習者本人がつらいだけだし、簡単な単語での言い換えで解説し続けてくれる教師は、授業内のナルホド!には私には大事です。
そのレベルまでの文法のみをできるだけ用いて喋ってくれる
一番重要!これができる教師は、上の簡単な単語に言い換えて喋ってくれているハズ。
一番の初級レベルである「A1」では、複雑な構文はまだできません。
「私は明日学校に行くので、早く起きます。」
という簡単な文章も、習っている文法的には、
「私は明日学校に行きます。私は早く起きます。」
としかまだ言えません。
習っていない人に対して、レベルの高い文法を用いた接続詞やらなんやらを用いて話す人はいい教師だとは思いません。だって、習ってないんだから、聞いても基本的にまだ理解できないじゃない……。なんでそれを理解しているのか、と言うと、B1一度やった後に、A2をやったことがあるからです。
更にこういうこともやってくれると良いと思うドイツ語教師
授業時間内に練習問題をよくやる
練習問題は自分家でできるじゃんってのも確かにそうなのですが、間違いやすい箇所を授業内で理解するのは力になります。
二人、三人組でのグループワークやロールプレイング、クラス全体でゲームをする
教科書に沿って読む、書く、一人ずつ順番にあてて少しだけ喋るしかやらない授業は、結局ペラペラ喋れるようにはなれないので、アウトプットできる機会が授業内にあるのは良いです。面倒ですけどね。喋ったり相談したり、クラス内でチームになって何かやるのは大事です。ペアで相談してあれこれ考えをまとめるのはB1試験にもあるので、それの練習にもなります。
クラス全体でゲームをする機会は案外なかったです。私もA1やってた時の学校くらいです。
ドイツ語だけで授業を解説してくれる
A1の初級だと英語を交えて解説してくれる先生も多いとは思うのですが、生徒全員が英語を理解できるとは限らないし、ドイツ語を学んでいくためにドイツ語だけで学ぶのは大事。
例えば、「Was bedeutet "durst"?(durstの意味はなに?)」と先生が生徒に質問したとして、durstは喉が渇いている、という意味ですが、ジェスチャーで何か飲む仕草をしたり、「Ich möchte Wasser trinken.(私は水が飲みたいです)」とか答えると、まあ意味がそれとなく分かりますよね。ここで、英語で「thirsty」と答えると、この単語が分からない人にはなにも理解できないママになってしまいます。
宿題を全員で確認したり、渡すとキチンとチェックしてくれる
大量の宿題を出されたのに、結局先生が宿題の範囲を忘れている! よくある〜。
- 答えを配布して、分からないところだけを質問形式
- みんなで答え合わせ
- 手紙書いたりなど自由記述は別途提出して先生が採点してくれる
ほとんどの先生はこれのどれかをやってくれると思いますが……、わからなかったところは、学習者自身も積極的に授業中や休み時間などに先生に質問すると良いと思います。
日常的なテーマでフリートークの時間を用意する(△)
今までフリートークタイムを用意してくれた先生は一人しかいませんでした。サンカクと書いたのは、自分自身が初級をやっていた時にこの時間がものすごく苦痛だったからです……笑。A2.1を終えていると、重要な接続詞を学んだり、日常的なテーマなら理由も含めてかなり話せるようになるような気がしますが、わからなくても、話したいことを自分の言える言葉に言い換えて話すしかないし、それが語学力アップにつながりますが、英語や日本語だったら話せるのに〜!みたいなモヤモヤが結構つらかったのです。
この先生は、フリートークはとっても大事!って言ってたのですが、今でこそ大事だと分かりますが、頼むから表現のためにもう少し文法やりたかった、というのが当時の感想。初級A1だとクラスメイトもまだ全然話せないですからね……笑。
文法などとともに並行してスピーキングの練習ができると良いのですが、授業時間の制約もあるので、教科書に沿って文法と読む中心になる授業が多いのはある意味仕方のないことかもです。
ただ、話せる人は、「話せ!話さなければ話せるようにならない!」と誰もが言いますからね。私もスピーキング中心の授業に参加したり、とりあえず日常会話してみたりとかしてみたいとは考えています。